日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は2010年7月28日、次世代インクジェットプリンターの新製品発表会を都内で行った。プリンター自らがインターネットコンテンツにアクセスする機能があるというもので、代表取締役の小出伸一社長は「クラウド時代の次世代プリンター」だと胸を張る。
新機能「メールdeプリント」と「アプリdeプリント」
記者会見に出席した挽野元執行役員(左)と小出伸一社長(右)
新製品の次世代インクジェットプリンター「HP Photosmart Wireless B110a」はwebページの印刷や文書のスキャン、無線LANといった基本性能にくわえ、新機能「メールdeプリント」と「アプリdeプリント」を搭載したのが最大の特徴だ。
「メールdeプリント」は、プリンターに割り当てられたメールアドレスあてに文書やPDFなどを送信するだけで、紙にプリントする機能。パソコンやPDA・スマートフォンからも送信が可能で、場所を選ばずに使用できる。発表会ではデモンストレーションとして、シンガポール支社につとめる男性社員が現地から文書を送信し、記者会見場のプリンターに出力してみせた。
この機能を使うと、スマートフォンを使うビジネスマンが外出先で閲覧したメールや文書を自宅プリンターに送信し、帰宅後にまとめて確認できるという使い方や、遠隔地に住む祖父母の家に置かれたプリンターに、孫の成長記録やメッセージを送るといった使い方などができる。
一方、「アプリdeプリント」は、プリンター自らがインターネットコンテンツにアクセスし、プリントする機能。コンテンツは、アプリというかたちで用意されており、本体の液晶パネルをタッチして印刷する。塗り絵やペーパーワーク、数独などがあるほか、「ウェザーニュース」、「ぐるなび」、年賀状制作ソフト「筆まめ」で知られる「クレオ」が提供するものもある。アプリは追加を予定しており、パソコンを使わずにプリントしたい局面で利用できる機会が広がりそうだ。