2010年3月に阪急コミュニケーションズから発売された新刊本『20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義』(著・ティナ・シーリング、訳・高遠裕子)の評判がいい。
この書は、米スタンフォード大学工学部に所属するアントレプレナー・センターでエグゼクティブディレクターを務める著者の講義・講演をまとめたもので、「いくつになっても人生は変えられる!」をテーマに、成功へ導く企業家精神のエッセンスが多角的に盛り込まれている。
「ルールは破られるためにある」「早く何度も失敗せよ」「「機が熟すことなどない」「自分で自分に許可を与えよう」・・・といったように、非常に気になる言葉がいくつも出てきて、それらの持つ意味が具体例を示しながら分かりやすく書かれているが、その根底に共通するのは「常識からの逸脱」だ。
特に、パーム・コンピューティングとハンドスプリングの創始者ジェフ・ホーキンス氏が次世代PDA「パーム・パイロット」を開発した際、また、カナダの大道芸人ギィ・ラリベルテがサーカス団「シルク・ド・ソレイユ」を立ち上げた際などの記述に学ぶところは多い。
「自分の居場所は必ずつくれる」――そんな自信を与えてくれる一冊だ。
四六判上製、232ページ。
定価1470円。