旭化成ホームズが、新しい二世帯住宅を提案する。親世帯と子世帯とを「孫」がつなぐ、「孫共育」を軸にした「子育て二世帯住宅 i_co_i(イコイ)」がそれ。1975年に、親子がそれぞれ「分けて住む」二世帯住宅を提案して以来、時代の変化にあわせて二世帯住宅の新しいスタイルを研究してきた同社が、社会問題化している高齢者の居住や待機児童の問題や、経済情勢の低迷を背景に増えつつある二世帯志向に対応した。
これからの二世帯住宅は「融合型」
旭化成ホームズの「子育て二世帯住宅 i_co_i」は、親世帯、子世帯それぞれの「i=自分の居場所」を大事にしつつ、「co=交流と強力」のある暮らしを提案する、「積極的な同居のススメ」だ。
二世帯が「自立」しながら交流し協力する生活スタイルで、その中心にいるのが「孫」。親世帯と子世帯のプライバシーや居場所の確保に配慮しながらも、両方の世帯から目配りでき、アクセスできる「孫共育ゾーン」を設けて、二世帯で子育てする環境づくりを提案した。
たとえば、ダイニングやキッチンは二世帯が交流しやすいように共有スペースにしている。家族全員がゆとりをもって食卓を囲める「ビッグテーブル」や、子どもたちが料理を手伝いやすいように設けた「ペニンシュラキッチン」を用意。祖父母と孫がいっしょに入れるようにお風呂も大きめにした。
2010年4月22日に開かれた記者会見で、同社の平居正仁社長は「これまでの二世帯住宅を『分離型』とすれば、これからの二世帯住宅は、親世帯と子世帯が家事や育児を協力しながら暮らしていく『融合型』になる。i_co_iは、新しい大家族の形を提供できる」と胸を張った。