『超時空要塞マクロス』
1982年10月からTBS系などで放送。全36話。84年にはテレビシリーズを再編集、新カットを大幅に加えた劇場版「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」を上映。その後も「マクロス」シリーズは新作が作られ続けている。
よくあるタイプの宇宙戦闘・ロボットアニメと思って見ると不意を突かれる。一人の少女の芸能界での栄光と挫折、昼ドラ風な恋愛の嫉妬と別れ、という要素がある。30年くらい前の作品だが、後の様々なアニメに多大な影響を与えた。
ヒロインのリン・ミンメイは横浜中華街にある中華料理店の看板娘。15歳の時に歌手のオーディションを受け合格した。
「マクロス」は1999年に宇宙から突然墜落した全長1200メートルの巨大戦艦。人類は宇宙戦争の予兆を感じ整備を進める。10年後、異星人ゼントラーディ軍の進撃が始まり、人類は「マクロス」で宇宙へ。「マクロス」が宇宙に出る際のワープで数万人の住民が巻き込まれてしまい、住民達は「マクロス」の中に街を建設、ゼントラーディ軍の攻撃に備えながら、この街で生活することになる。
ミンメイもこの住民の一人になったが、「ミス・マクロス」に選ばれ、アイドルとして住民を楽しませる歌手として活躍するようになる。その歌声は、全地球規模でファンを増やすだけでなく、ゼントラーディ軍をも魅了。戦闘終結に大きな役割を果たすのだが・・・
作品にはミンメイの歌もたくさん出てくる。代表曲は「私の彼はパイロット」。もう一人の主人公は「マクロス」に乗艦する戦闘機パイロットの一条輝。この二人が「マクロス」の中で迷子になり、死を覚悟したり、結婚したいなど相談する第4話「リン・ミンメイ」が出色。