キリンホールディングス(HD)が満を持して「健康プロジェクト」を立ち上げた。グループ各社と連携した横断的な新ブランド「キリン プラス‐アイ」として売り込んでいくが、その第1弾が「抗疲労」として注目されるアミノ酸素材の「オルニチン」。この素材が入った8アイテムを4月から順次販売していく。
2010年1月26日に開かれた記者発表会で、キリンHDの三宅占二副社長は「ひとつの素材を、グループの横断的な商品として提供している例はこれまでなかった。『キリン プラス‐アイ』は多様な健康ニーズに対応し、日常的においしく手軽に楽しめるような商品として、わかりやすく提供することに努めた」と語った。健康食品分野への進出としては他社より後発となったキリンHDだが、グループ企業と連携した「総合力」で巻き返しを図る。
第1弾は「オルニチン」8つのアイテム
「キリン プラス‐アイ」の商品化にあたり、キリンHDは「抗疲労」のためのプロジェクトを立ち上げて研究してきた。そこで目をつけたのが、「肝臓によい」とされる回復系アミノ酸の「オルニチン」。グループ会社の協和発酵バイオがサプリメントとして販売していたが、第1弾の共通素材として、それぞれの新商品に1食あたり400ミリグラム(しじみ900個分)のオルニチンを配合した。
4月から発売される商品は、キリンビールのノンアルコールビール「休む日の0.00%」やキリンビバレッジの「大人のキリンレモン」、「ウコンW(ダブル)」、小岩井乳業の「大人の新習慣ヨーグルト(朝のグレープフルーツ、夜のバニラ味)」、キリン協和フーズのフリーズドライのお粥「Cayu~na(梅・たまご・鮭)」。健康・機能性食品事業推進プロジェクトリーダーの狩野住夫さんは、「特に30~40歳代の方々の日々の食生活に取り入れてほしい」と話す。