クビにすると40ミリオンドルの違約金が発生
私自身はジェイ・レノよりもコナンが好きなのですが、どうも最近のコナンはお疲れ気味。前の番組のほうが生き生きしていたような。
元の番組に出戻りするジェイ・レノと違い、コナンはまだ行く先が決まっていません。ジェイ・レノが戻ってくる「The Tonight Show」の時間が短縮され、その後に続く新しいトークショーの司会になるかもしれないし、昨日、前アラスカ州知事、サラ・ペイリンをニュース解説者に迎えると発表したばかりのFOXは深夜トークショーをもっておらず、コナンの行く末に興味津々。実はNBCがコナン引き抜きを検討した以前も彼に興味をもっていました。ギャラは25ミリオンドルでも、クビにすると40ミリオンドルもの違約金が発生するNBCは慎重にならざるをえないようです。
11日の番組冒頭でコナンは視聴者が気にしているだろう自分の進路を思いっきり皮肉ったネタをいくつも披露して笑いをとっていました。
ウイットに富み、芸能のみならず、政治的風刺にもつよいアメリカの深夜トークショーホストなどは日本のメディアにはいないタイプです。誰かに例えてみてといわれてもなかなかできません。
深夜ではないものの、ABCで昼の3時からトーク番組をもっているオプラ・ウィンフリーも一見近所にいそうな普通のおばさんっぽくて、親しみを感じるキャラクター。ですが、時折さりげなく見える知的な部分などでうまく同性を惹きつけ、たんなるホストに終わらず、社会的にも影響力のある女性となっています。
自身が発行人となって雑誌も出しているのですが、この雑誌もちょっと硬派でなかなかおもしろく、日本にはないかんじのタイプです。その彼女も2011年秋には番組を離れることを発表。自身がもつメディア会社からトークショーを発信するのではないかといわれています。
NBCは午後10時からのジェイ・レノのトークショーの後番組に結局ドラマかリアリティショー、ニュース番組を放映することになるかは未定ですが、いずれもトーク番組よりお金がかかるのは事実。日本同様、以前ほど人の関心がTVに向かなくなった今、アメリカのTV業界も不景気が続くなかで視聴者を呼び戻すための試行錯誤がまだまだ続きそうです。
野村香奈