体内時計の調整により、不眠改善効果も
また、このリュミノテラピー、睡眠障害にも効果がある。眠りを誘発する脳内ホルモンはメラトニンといい、こちらは、日光を浴びることにより生成され、夜暗くなると分泌が始まるしくみだ。不眠の一因として、生活リズムの乱れが指摘されているが、リュミノテラピーを効果的に取り入れることで、体内時計を調節し、睡眠障害の克服も可能だという。ドクターの元には、夜勤などタイムシフトのある仕事をしている人、時差の大きな国への出張が多いビジネスマンがよく相談に来るが、最近ではネットやゲームをして夜更かしが続き、睡眠障害に陥った子どもたちが、親に連れられて来るケースも多いのだとか。
このリュミノテラピー、テレビ番組でも取り上げられ、知名度が高まり、健康グッズの店でも照射器具が手に入るようになった。知人のフランス人は、医師の勧めで、これをキッチンに置き、出勤前に朝食を取りながら、光を浴びるようにしたところ、仕事の集中力が高まり、寝つきがよくなったという。どうやら本当に効果があるらしい。ただ、光が多少、目に負担をかけるので、白内障など、目に疾患のある人は医師に相談してから使い始めた方がいいそうだ。
江草由香