寒い戸外での薪割りで腰を・・・
また、当然、暖炉の燃料である薪を購入しなければならないが、これは、1ステール(1立方メートル)が、業者や木の種類によって異なるが、だいたい45~60ユーロ(約6~8千円)で、我が家は基本的に毎晩、暖炉を使い、ひと冬で4ステールほど消費する。しかも、薪は業者がトラックで運んで来るが、駐車場にどどーっ、と投げ置いて行く。後は自分たちで雨のかからない保管場所まで運び、積み上げなければならない。さらに薪割りも必要で、最初の年は夫が斧でせっせと割っていたが、寒い戸外での重労働で腰を痛め、2年目の冬には電動薪割り機を購入した。
しかも、最近のブームで薪も不足気味らしく、値上がり傾向で、さらに本来、業者は2年間乾燥させた薪を売ることになっているはずだが、先月届いた薪は、最近伐採したとしか思えない湿り具合で、火がなかなかつかない。
冬に薪が赤々と燃える暖炉はロマンチックである。また、温暖化防止に貢献しているというささやかな満足感も得られる。しかし、この先、軽油やガス代が高騰したり、炭素税が大幅引き上げにでもならない限り、経済的とはいえないし、スイッチをひねるだけで、部屋が暖まる電気、ガス、灯油を使った暖房器具と違い、実に手間暇がかかるのだ。
ただ、人間が利便・快適さ追求した結果、環境破壊がここまで進んだ、と考えれば、エコライフに手間暇がかかるのは当たり前か。
江草由香