地デジ対応大画面テレビで「お茶の間」復権! 「家ナカ研究会」などの調査で判明

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セミナーで講演する慶大文学部・大森貴秀助教(写真上)
セミナーで講演する慶大文学部・大森貴秀助教(写真上)

   日本の家族の新しいライフスタイル研究のため、電通総研などが中心となって設立した「家ナカ研究会」は慶應義塾大学の研究チームと共同で、家ナカ娯楽商品の相関関係を調査するために臨床実験を行った。

   サンプル家族のリビングに、地デジ対応大画面テレビと娯楽コンテンツ(Wii)を設置し、設置の前(ブロック1)と後(ブロック2)、そして撤去後(ブロック3)の計3ブロックにおける、家族のリビング滞在時間や会話の量、テレビ視聴時間などの変化を分析。この臨床実験は、リビングに設置した定点カメラで録画した映像をもとに、「38040個」のデータを分析・検証するという、過去に類を見ない臨床実験だ。

   実験結果を見ると、ブロック1、ブロック2における「リビング滞在率」の変化は59%から67%に、また、「リビング滞在人数」も1.09から1.22へとアップ。また、ブロック1からブロック3への変化を見ても、「リビング滞在率」「リビング滞在人数」双方で値の上昇があった。これらの数字は、地デジ対応大画面テレビと娯楽コンテンツ(Wii)によって、「家族のリビングライフと家族間コミュニティーが活性化し、お茶の間が復権したこと」、そして地デジ対応大画面テレビと娯楽コンテンツ(Wii)の体験を通して「家族のコミュニケーション密度が増加したことが、家族の絆を強めたこと」を意味している。

   「家ナカ研究会」では、2009年6月に続き10月にも、日本全国の子持ちの既婚男女1000人を対象に、家ナカ娯楽に関するインターネット調査も実施しており、こちらの結果からは、ネット対応テレビの所有率が、4か月で6.5ポイントアップしたことが分かった。「アクトビラ」など、ネット対応テレビ向けポータルサイトを見たことがあるという人の割合も10.1ポイント増。また、非所有者のネット対応テレビ購入意向についても4か月で11.9ポイント上昇している。

   これらの結果から、家ナカ娯楽アイテムへの注目が高まるなかで、人々は家族でテレビの視聴に時間を割き、インターネット対応テレビに対する理解も深めるとともに、テレビを通して家庭内でテレビ番組視聴以外のさまざまなサービスを楽しみ始めている傾向にあることが明らかになった。

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