9月第1月曜日、今年は7日のレイバーディで、アメリカの夏は終わり。翌8日から、新入生を迎える新学期が始まりました。最高の天気に恵まれた土曜日、コネチカットのライムロックパークで行われたクラッシックカーのレース、第27回ヴィンテージ・フェスティバルに行ってきました。
故ポール・ニューマンも走ったサーキット
モーガン愛好家の駐車場。どの車もピカピカに磨き上げられています
ヴィンテージレーシングカーによるレースは新鮮でカッコいい!
ニューヨーク市を北に向って抜けて行くと、直ぐに緑の山間道になり、見え隠れする湖、干し草用に刈り取られたばかりの草が香る平原、馬がのんびりこちらを見ている牧場、絵に描いたようなアメリカの小さな町を通り抜け、およそ2時間でライムロックに到着します。周りにヴィンテージカーが続々現われ、間違いなくサーキットに向っているのがわかります。車に乗ったまま購入する入場券売り場では、ロータス、アルファロメオ、BMW、トライアンフに囲まれてチケットを購入。1日券は$45なり。
駐車場は、まさにクラッシックカーのショーケース。イギリスの自動車会社で唯一、今だに創業者家族が経営するモーガンは、来年で創業100周年。イギリス車用駐車スペースに、ずら~っと10台以上がならんでいます。映画のなかでジェームス・ボンドが乗ったアストンマーチンDB5。日本車代表はスバル360。中には「レースに出たい!パーツ求む!」と張り紙した車も。サーキットに入らずとも、駐車場で大満足。
このサーキットは、故ポール・ニューマンも走った1.53マイルのこじんまりしたサーキット。鈴鹿や富士など日本のサーキットとの大きな違いは観客席。寝っころがるもよし、椅子を持ち込むもよし、そう観客席は緑の芝生なのです。小さいサーキットなので、観客は歩いてメインストレートを見に行ったり、抜きどころのカーブに移動したりと、いたって自由。ここにあるスキップ・バーバー・レーシングスクールでは、フォーミュラカーのレッスンも受けられるそう。
今回のレースは、パドックも出入り自由。車のオーナーさんやメカニックの人とおしゃべりもできるのです。我々が行った土曜日は、戦前レースカー、50年代2リットル以下、70年代レースカーなど8レース行われました。解せなかったのは、トライアンフ、アルファロメオ、モーガンが、あのミニクーパーにやられちゃうところ。周りの人も、野次を飛ばすでもなく、ピクニックバスケットを携えて家族でのんびり楽しんでいます。同行者は「まぁまぁ、そう熱くならずに、ジェントルマンのスポーツだから」と。
F-1のように大スポンサーがついて、チームもドライバーも勝負にピリピリしているのしか見たことがなかったので、お気に入りのヴィンテージカーを自己資金でリストアして、参加するレースは、とても新鮮でした。それにしても、アメリカは失業率も上昇中のリセッションではなかったの?と、問いたくなるほど、超のつくお金持ちは存在するのですね。