カップルや女性同士で「生マッコリ」
日本で醸造されているマッコリもある。東京・新大久保にあるソウル酒造「韓さん生マッコリ」がそれだ。併設されているのはバー「生マッコリ家」。このお店、ほとんどが若い女性からの予約で、最近になってその数も増えているという。
「平日でも予約で一杯になることも。カップルも多いですが目立つのは女性同士の来店。連れ立って『生マッコリ』を飲みに来る人が増えていますね」
と話すのはソウル酒造代表の韓吉洙(ハン・ギルス)さん。ここでも支持の理由は「飲みやすさ」だ。通常は加熱・殺菌処理されるマッコリだが、「生」マッコリは発酵中のもので、乳酸菌が生きたまま飲めるという日本では希少なもの。微炭酸で、深みのある味わいだ。それゆえか、ソウル酒造には地方から訪ねてくるほどの「生マッコリファン」もいるという。
さらに、日本酒の蔵元で作られたマッコリもある。春玉の白(末廣酒造)、とらじの唄(中埜酒造)といった銘柄をご存じの方もいるのではないだろうか。09年2月に発売された「東京マッコリ」もそのひとつ。これをプロデュースした「焼肉天国ドットコム」を運営するビーツーワイの代表・朴亨柱(パク・ヒョンジュ)さんは日本人にマッコリが受け入れられる理由について、こう話している。
「他のアジア料理と違い、キムチの辛さが日本人に『そのまま』受け入れられたのと同じで、マッコリも日本人と相性の良いお酒だったのでは。韓国料理といえばマッコリ、というふうに今後も広がっていくと良いですね」
ホリデー茂山