書店の「万引きロス」は約192億円
子どもが走り回るなど、激しい動きには万引きに関係がなくとも「多少反応する」こともあるというが、こういった箇所をトライアル運用で改善していくとともに、「検知された客に対し積極的に声かけを行うなど、お店には接客のきっかけにもしてもらえれば」(リテールサポート担当者)と話している。
「サブローくん」の「トライアルキャンペーン」には、「どのようなシステムか知りたい」「詳しい話を聞きたい」など書店をはじめ、スーパーやコンビニなどからも多数の問い合わせが来ているといい、反応は上々の様子。トライアル期間は2か月、費用はパッケージで15万7500円だ。
日本出版インフラセンターが08年3月に発表した「書店万引き調査等結果概要」によると、全国書店の07年度「総ロス額」は約261億円。そのうち、73.64%が「万引きによるロス」と推計されており、約192億円分の書籍などが「万引き」の被害によって書店から姿を消している計算になる。リテールサポートの担当者は、「悩んでいるお店も多い。『サブローくん』は万引きを未然に防ぐことが目的。犯罪行為を抑止できればいい」と話している。
ホリデー茂山