ロックの「激動」を伝える  78年制作 レッツ監督DVD

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DVD
『THE PUNK ROCK MOVIE』
コレクターズBOX
TMSS-139
6825円
*特典:オリジナル特製Tシャツ他
スタンダード・エディション
TMSS-140
3990円
6月5日発売
トランスフォーマー

監督・撮影:ドン・レッツ
出演:セックス・ピストルズ/ザ・クラッシュ/ジョニー・サンダース&ザ・ハートブレイカーズ/スージー&ザ・バンシーズ他
収録時間:86分(+特典映像)
*特典映像内容:ジョニー・ロットンのインタビュー、ドン・レッツ監督の独占インタビュー収録。
1978年作品


   1970年代後半に入ると、世界の音楽市場は音を立てて変化していった。それまでヒッピーやレイドバックしたアメリカ西海岸カルチャーを支えていた若者が担っていたレベルミュージックとしてのロックが、政治を離れ、個人の生き方としての反抗、カルチャーへと変質したのだ。その担い手はパンクだった。

   アメリカでは東海岸のニューヨーク・アンダーグラウンドの系譜として生まれてきたニューヨーク・ドールズを皮切りに、ラモーンズやテレヴィジョン、トーキングヘッズ、ブロンディー、パティー・スミスなどがシーンを牽引した。

   同じ頃イギリスでは、ニューヨークでのパンク・シーンに刺激を受ける形で、パブ・ロックムーヴメントやモッズ・カルチャーなどがない交ぜになりロンドン・パンクが生まれた。セックス・ピストルズがその先鞭を切った。ロンドンのキングス・ロードのブティーク「SEX」を舞台にマルコム・マクラーレンが、セックス・ピストルズと、デザイナーであるヴィヴィアン・ウェストウッドの作品とをコラボレートし売り出し、今に至るまでのパンク(ロック&ファッション)の原型を作った。それは、当時のイギリスの、労働者階級の若者を熱狂させた。

   当時のロンドン・パンクの熱さをストレートに伝えてくれる1978年に作られたドン・レッツ監督のドキュメンタリー映画がある。その名も『THE PUNK ROCK MOVIE』。伝説のロンドン、ロキシー・クラブでのライヴを収めている。出演はセックス・ピストルズ、ザ・クラッシュ、スリッツ、スローター&ザ・ドッグス、ジェネレイションX、サブウェイ・セクト、ウェイン・カウンティ、イーター、ジョニー・サンダース&ハートブレイカーズ、スージー&ザ・バンシーズ……全13バンド!!

   ロックという当たり前のように今ある音楽が、かつて破壊と再創造の瞬間を迎えていたという事実を、このDVD作品は教えてくれる。

加藤晋



◆加藤 普(かとう・あきら)プロフィール
1949年島根県生まれ。早稲田大学中退。フリーランスのライター・編集者として多くの出版物の創刊・制作に関わる。70~80年代の代表的音楽誌・ロッキンFの創刊メンバー&副編、編集長代行。現在、新星堂フリーペーパー・DROPSのチーフ・ライター&エディター。

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