ボランティアで作りました。見てやってください。売れっ子アートディレクターの佐野研二郎さんからのそんなメールに驚いた。ボランティアする時間があるなら、こっちの仕事を受けてくださいよ、という人が列を成しているのではないかと思うところだけれど、
「自分も2歳の娘の父親ということもあり」というひと言に納得。
彼の子煩悩さは僕の職場でも有名で、実はスタッフの一人に至っては娘さんと一緒の佐野さんをひんぱんに目撃していて、「坂井のところのスタッフです」と自己紹介してからは一緒に自分の子どもも含めて遊んだりしているという。
キャラクターは「チアガルー」
それはさておき、にっぽん子育て応援団のサイトは、佐野さんが応援団の理念に賛同し、ロゴとキャラクターとキャッチコピーが作られたのだそうだ。付き合わされたのではなく、楽しんで積極的に関わったボランティアだったのだ。
にっぽん子育て応援団という名前はすでにあったものの、キャラクターを考えたのは佐野さん自身。わかりやすい理由がいつものようにある。カンガルーのお母さんはおなかにポケットがある。ここに子どもがいることで親子の表現が簡単にできる。そして応援団だからボンボンを持つ。せっかくだから子どもにも。応援団の女の子はチアガール。だからこのキャラクターは「チアガルー」。ダジャレでしょと感じながらも、相変わらず佐野さんのアイデアは一度見れば頭に入る。彼はいつもデザイナーする本人でありつつ、企画者、ディレクターでもある。そこがいつも光っている。
ロゴの赤い円はまさにチアガルーのボンボン。これもひと目でわかる。そこに「子」という文字は黄色、「育て」の文字は水色。これが英訳と見事に対応している。「子」は黄色の「CHILDREN」だけれど、「育て」は水色の「PARENTS」。英訳と照らし合わせることでロゴがキレイに整った。