5月5日の「端午の節句」に向けて、早くも五月人形商戦が始まっている。五月人形といえば、戦国武将をイメージした兜(かぶと)や鎧(よろい)が定番。しかし、そんな常識を覆すような商品も登場している。
「正宗」を参考にしたマスク一体型ヘルメット
堂々とした陣構えの「ダース・ベイダー鎧飾り」
日本トイザらスは人気SF映画スター・ウォーズをモチーフにした五月人形を2008年の春から展開している。第1弾商品としてスター・ウォーズに登場する悪役の代表格ダース・ベイダー卿をモデルにした鎧飾りと兜飾りの2商品を2008年春にオンラインストア限定で売り出した。
09年は08年に好評だった鎧飾り、兜飾りを引き続き販売するほか、第2弾商品として、ダース・ベイダー率いる銀河帝国軍の歩兵ストームトルーパーをイメージした兜飾りも投入する。3商品ともすでに受注を始めており、3月中旬から順次出荷している。
スター・ウォーズと五月人形は一見するとつながりがないようだが、ダース・ベイダーがかぶっているマスク一体型ヘルメットは仙台藩の初代藩主、伊達政宗公の鎧「黒漆五枚胴具足」を参考にしたともいわれている。
老舗のワザを生かして細部にもこだわり
「ストームトルーパー兜飾り」。白色の五月飾りは珍しいという
いずれも、製作は1711年に創業した人形作りの老舗、吉徳が担当している。同社が300年間かけて培ってきた伝統技術を生かして躍動感あふれる人形に仕上げたのだという。
ダース・ベイダーの2商品には、ライトセーバーをもとにした太刀や弓が付属するほか、屏風には劇中でダース・ベイダーとオビ=ワン・ケノービが熾烈(しれつ)な戦いを繰り広げた惑星ムスタファーの様子を描くなど細部にもこだわった。ストームトルーパーの兜飾りも、宇宙要塞デス・スターや、銀河帝国軍の戦闘機TIEファイターをデザインした背景絵を採用。スターウォーズの世界観をより一層引き立てている。
気になるお値段は「ダース・ベイダー鎧飾り」が34万6500円、「同兜飾り」が18万9000円、「ストームトルーパー兜飾り」が17万8500円。少々高めだが、「ありきたりな五月人形はイヤ!」という人にピッタリかもしれない。