地元高知に根ざしたものづくりを手がける四万十ドラマが運営するサイト「四万十てんねん良心市場」。そこで2008年11月15日から発売している「四万十川新聞バッグ」のレシピが今、ネットを中心に大評判となっている。
注文殺到も、日に生産は50個程度
新聞バッグを手にする伊藤さん
名前の通り、地元・高知新聞の新聞紙を加工して作ったもので、03年ごろ、高知市四万十町(旧十和村)に住む主婦の伊藤正子さんが考案。商談会などに持っていったところ注目を集めたのをきっかけに、07年からは「道の駅とおわ」でも発売。さらに、これが全国の新聞などでも紹介され、一大ブームになっている。
見た目の意外性に加え、古新聞を活用したリサイクル商品であり、四万十界わいの記事を全面に出して地域アピールへとつなげたことなども人気の秘密だ。
県外からも注文が殺到している状態だが、商品自体は伊藤さんをはじめとするボランティア数人で制作しているため、1日に生産できるのは50個程度。09年3月22日現在、同サイトで販売されている「新聞バッグ3点セット(大・中・小)」(1000円)は商品到着までに1か月半以上はかかってしまうという。
「新聞バッグの作り方を知りたい」という要望殺到
いずれのタイプにもレシピがついている
そうした状況に加え、「新聞バッグの作り方を教えてほしい」という要望も多く寄せられるようになったのを受け、今回「簡単レシピ」が発売された。タイプは以下3種類。Aは長方形型で、3点セットの「中」サイズに該当する。底が丈夫で、ペットボトルが3本程度持ち運びできる。B・Cは今回新たに登場したオリジナルデザイン。CはBを大きくし、マチをつけたもので、折り方は異なるが作り方はBと一緒だ。デザイン重視のため、底の丈夫さはややAに劣り、持ち運びできるのはBだと軽い野菜を2~3個程度。ただA・Bが新聞を2枚重ねにしているのに対し、Cは4枚重ねとなっており、大根1本+軽い野菜1~2個程度を持ち運びできるという。
A~Cタイプいずれも価格は1000円で、のりのみを使い30分程度で制作できる。レシピに加え、新聞バッグの実物も1個ついてくるので、実際のものを使ってみたいという人にもうれしいセットとなっている。
ただし、四万十ドラマの大崎さんによれば、この「レシピ」も現在は商品到着まで約1か月待ち。「四万十栗の渋皮煮セット」「四万十ゆく年セット」など、他の商品と新聞バッグがセットになっているものを買った方がまだ届くのは早いそうだ。