「事件を知らない若い人にこそ見てほしい」
「連合赤軍の連中も、もともとは優しいヤツだった」と言う若松孝二監督
1970年代以降に生まれた者には、連合赤軍事件のリアルタイムの記憶はない。「鉄球が山小屋にバンバンぶつけられた事件」として過去のニュース映像で知るにすぎない。だが、そんな世代にこそ映画を見てもらいたいと、若松監督は語る。
「日本の昭和という時代では、戦争と連合赤軍の二つがもっとも大きな事件だと思う。ましてや、明治以降で国家に銃口を向けたのはこの事件しかないんだから、知らん顔して通るわけにはいかない。若い人の頭には、テレビで見た"鉄球ボンボンの映像"だけが残っているんだろうけれども、はたしてあれは何だったのかということは誰も教えてくれない。この映画を見て初めて本当のことが分かったという人も多いんだよ」
「実録・連合赤軍」は、キネマ旬報2008年邦画ベストテンで3位に選ばれたほか、毎日映画コンクール「監督賞」「撮影賞」などを受賞した。DVDは4935円で、CCREから販売される。