売れ行き好調「シティノートブック」
モレスキンの「シティノートブック東京」(価格は2940円)
同様のノートは他にもある。デザインフィル(東京・渋谷)が発売している「トラベラーズノート」は旅行用に特化しており、リフィルのつけ替えができるのが特徴だ。また、クオバディス・ジャパンのコンセプトノートシリーズ「メモリエ」は、「楽しいひと時」「チャレンジした経験やつらい出」「育児ダイアリー」などと名付けられた自分の気持ちや状況にあわせたノート12種類がラインアップされている。
ヘミングウェイやピカソが愛用したことで知られる黒いカバーが特徴的なノート、モレスキンが08年11月に日本で発売した「シティノートブック」も話題の商品。ヨーロッパ・アメリカに続き東京版と京都版が発売となり、こちらも売れ行きも好調だ。特徴は、地図が挟み込まれている以外は既存のガイドブックとは異なり、ほとんどが自由に書き込めるページであること。ただ、個別にインデックスがつけられており、レストランやカフェ、ホテル名を自分で書き込んでいく仕組みで、自分のためのシティーガイドを作り込むというコンセプトだ。
「やはり自分で書いて完成させるというのが人気なのでしょう。実際、購入されたお客様(20代男性)の話によれば、売っているガイドブックやネットの情報を1冊にまとめて使われているようです。また、思い出とともに保存したい、という気持ちもあるみたいですね」
モレスキンの輸入代理店カファの担当者は、その人気の理由について、こう話している。
そして、とりわけ東京版では、自分の住んでいる街を記録して使用している人も多い。気に入った店、場所を忘れずに書き残したいという思いが強く、自分で集めた情報がたまっていくのは、ブログとはまた違った味わいがあるようだ。