松本清張生誕100年、記念館が「菊池寛賞」を受賞

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第56回菊池寛賞の受賞式に臨む松本清張記念館の藤井康栄館長(右から2人目)
第56回菊池寛賞の受賞式に臨む松本清張記念館の藤井康栄館長(右から2人目)

   日本を代表する社会派ミステリー作家、松本清張。その生誕100年を迎える2009年には、記念の催し物や事業が数多く行われる。その中心となる北九州市立松本清張記念館が2008年12月5日、第56回菊池寛賞を受賞した。

   「地方財政が厳しい折から各地の公立文学館などが苦戦するなか、水準の高い研究誌を刊行しつつ、多彩な企画展を催すなど、健闘しながら開館10年を迎えた」ことが受賞理由とされた。同記念館館長の藤井康栄氏はこの日、東京のホテルで行われた受賞式で、

「清張は勤勉な人だったので、記念館も年末を除いて休まないようにしている。菊池寛賞は清張自身が1970年に受賞している栄えある賞。38年ぶりに受賞できたことに感謝したい」

と受賞の言葉を述べた。

   松本清張(1909-1992)は、『点と線』『砂の器』『ゼロの焦点』などのミステリーのほか、時代小説、古代史、ノンフィクションなど広大な領域で業績を遺した戦後日本を代表する作家で、巨匠と呼ばれている。生誕100年記念事業では、似顔絵コンテストや読書感想文コンクール、作品ゆかりの地20コースを歩く「清張ウオーク」、演劇、出版など多くの事業が予定され、すでに始まっているものもある。

   菊池寛賞は、故菊池寛が日本文化の各方面に遺した功績を記念するために1952年に制定された。今回は、松本清張記念館のほか、宮尾登美子、安野光雅、かこさとし、羽生善治の各氏が受賞した。

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