マティスにヘミングウェイ、ピカソも使っていた
モレスキンの手帳を僕のスタッフがよく持っているのには簡単な理由がある。モレスキンの持つ歴史を彼らは携帯していたいのだ。マティスが使った、ゴッホが使った、ヘミングウェイが使った、ピカソが使った。そしてその先にある伝説も知っている。モレスキンを持つということはモレスキンの伝説を持つということなのだ。もし身の回りにモレスキンを持っている人がいたら聞いてみるといい。たいてい物語を知っている。
シティノートブックはヨーロッパの24都市、北米の12都市に続き、この秋にアジアの4都市、東京、京都、香港、北京が加わった。もちろん旅行に便利なように作られたシティノートブックである。しかし、自分の住む街でこれを使うのもひとつの楽しみ方だ。
東京で暮らしている、様々な分野で活躍する50人が自分なりに使ってみた「使用後のシティノートブック」が都内の様々な場所で今、展示されている。「MY OASIS IN TOKYO EXHIBITION 2008」という統一タイトルだ。近くで見つけたら、軽い気持ちで覗いてみるといいかもしれない。人の手帳を覗く機会というのは実はあまりない。これがけっこう面白い。
坂井直樹