「ぼく、オタリーマン。」の中経出版、歴史分野に進出

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   「ぼく、オタリーマン。」や「できる人の勉強法」などのビジネスマン向け書籍を発行する中経出版は2008年11月17日、歴史専門出版社の新人物往来社から営業権を譲り受け、「歴史分野」に本格的に進出すると発表した。低価格の歴史文庫やモバイル向けの歴史コンテンツを提供して、戦国武将ブームを巻き起こしている若い読者にも「歴史」をアピールしていく。

「出版で大切なのはロマンとソロバン」

新人物往来社の豊富な歴史コンテンツが文庫やモバイルで提供される
新人物往来社の豊富な歴史コンテンツが文庫やモバイルで提供される

   新人物往来社は1955年創業、半世紀以上の歴史をもつ老舗出版社。歴史専門雑誌として多くのファンをもつ「月刊歴史読本」のほか、多数の歴史書や歴史文学の本を世に送り出してきた。しかし出版不況のなか経営が悪化。ビジネス書や語学書のヒットで好調の中経出版に吸収される形で、再出発をはかることになった。

   中経出版は、新人物往来社を関連会社化して、「歴史読本」をはじめとする既存の雑誌や書籍の発行を続ける。また2009年春をめどに歴史専門の「新人物往来社文庫」(仮称)を立ち上げて豊富な歴史コンテンツを低価格で提供するとともに、モバイルでの情報提供も推進。歴史に興味をもつ若い世代に最適なメディアを模索していく。

   新人物往来社の会長を兼務することになった杉本惇・中経出版社長は

「出版で大切なのはロマンとソロバン。新しい新人物往来社では、出版のロマンと営業のバランスを考えた経営を進めていく。『いい本は売れなくて当たり前』とも言われるが、いい本が広く売れる体制に変えていきたい」

と話している。

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