「DS Lite」で十分?
だが、今後の先行きは不透明だ。「ニンテンドーDS」の「Lite」を含めた2008年10月26日までの国内推定累計販売台数は2362万台。任天堂は「一家に一台から一人に一台」を目指しているが、少なくとも国内ではすでに飽和状態とも言える。
前回「DS Lite」が発売された際には、初代「DS」を持っていた人さえもが、コンパクトで洗練されたデザインに惹かれ、競って「DS Lite」を購入する様子が見受けられた。しかし、今回の「DSi」は新たな機能が付いてゲーム機としての可能性が広がった一方、バッテリー駆動時間の減少や、ゲームボーイアドバンス用のソフトで遊べなくなるなど、従来のユーザーが新たに購入するためのハードルも少なくない。
また、購入したはいいものの、結局ゲーム機としてしか使用していない、という声も聞く。「DSi」の機能をフルに活用した専用ソフトが出揃っていない現段階では、携帯電話で十分代用できるカメラや音楽再生などの機能に魅力を感じないというのだ。
任天堂は、初回出荷台数の20万台に加え、新たに10万台を追加出荷することを決定している。「DSi」は「Lite」に続くことができるか。今後の鍵は、「DSi」でしかできないことをいかに充実させるかということにありそうだ。