「ニコ動」ユーザーにメッセージを送る西村氏(左)と夏野氏(右)
ニワンゴ(東京都中央区)は2008年9月30日、動画共有サイト「ニコニコ動画」を10月1日に「ニコニコ動画(秋)」としてバージョンアップする、と発表した。画面をスクロールしなくても動画部分が全部視界に入るようにデザイン(インターフェース)を一新するほか、ユーザーが、動画の上部にある横長の宣伝スペース「ニコ割」向けに動画を作ることができるようになった。
それ以外にも、10月15日には、クレジットカードなどで購入できる仮想通貨「ニコニコポイント」が導入されると同時に、同ポイントを「ニコニコメダル」に引き換えて、ダービーゲームやスロットゲームなどのリリースが予定されている「ニコニコメダルゲーム(仮称)」で利用できるようになる。
この日(30日)、東京・麹町で記者発表会が開かれ、「ひろゆき」こと西村博之・ニワンゴ取締役やニワンゴの親会社であるドワンゴの夏野剛顧問らが出席。今回のバージョンアップで、広告枠を3倍以上に増やしたことを明らかにした。記者からバージョンアップが収益にどう影響するかについて質問が飛ぶと、西村氏は
「『ニコニコポイント』は、そんなに貢献しないと思う」
と話す一方、夏野氏は
「広告枠を増やすことの方が(貢献は)大きい。1年で単月黒字を目指したい」
と、自信を見せた。
「ニコニコ小会議2008」と名づけられた発表会は、「ニコ動」上でも生中継され、約1万人が視聴。
「(動画の再生がストップする)時報UZEEE!!」
といったコメントも目立ったが、時報は広告の一部でもあることから、夏野氏は
「赤字なんです!」
と、理解を求めていた。