夏にオススメ「天空の水族館」 夜空に浮かぶ金魚やサンゴ礁

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

「屏風」の間を泳ぎまわる金魚たち

金魚が泳ぐ不思議な「屏風」
金魚が泳ぐ不思議な「屏風」

球体の水槽が作り出す「アース・アクアリウム」
球体の水槽が作り出す「アース・アクアリウム」

   順路に沿って進むと今度は金魚の泳ぐ「屏風」が現れる。水槽の形をこう工夫する想像力には感心する。金魚が高さ2メートルほどの屏風の中で上を泳いだり、下を泳いだり。さらにここにプロジェクターで様々な文様が重ねられる。和、というよりもこれは驚きだ。水の循環を考えると実はいろいろと見えない工夫もあるのだろう、と推察するばかりだ。

   会場にはディスカスもいた。アマゾン原産の淡水魚。円盤のような形なのでディスカス。実は僕も長いこと、この魚を飼っていた。特殊な生態を持つ魚で、熱帯魚の中でも人気が高い。しかし実際に飼ってみればわかるのだけれど、水質管理などの世話をきめ細かくする必要がある。なんだかここまで来て、苦労を推し量ることもないのだろうが、ここの管理も大変だろう。

   最後にこだわりの空間がある。「アース・アクアリウム」と名付けられている。地球のような大きな球体の水槽があり、取り囲むように4つのサンゴ礁の浅瀬が用意されている。静かに覗き込んでいると魚が自然に暮らしている様子を見ることができる。サンゴ礁では人が近づくと逃げ込んでしまったり、威嚇したりとなかなか人のいない時の様子は見られないけれど、ここではそれが割とすんなり実現している。

   見る前は正直、奇をてらった水族館かな、と思っていたのだけれど、そんなことはない。きちんと楽しませてもらい、きちんと学ばせてもらった。

坂井直樹




◆坂井 直樹 プロフィール

坂井直樹氏
ウォーターデザインスコープ代表/コンセプター。1947年京都市出身。京都市芸術大学デザイン科入学後、渡米。サンフランシスコでTattoo Companyを設立。ヒッピー達とTattooT-shirtを売り、大当たりする。帰国後、ウォータースタジオを設立し、日産「Be-1」「PAO」のヒット商品を世に送りだし、フューチャーレトロブームを創出した。2004年デザイン会社、ウォーターデザインスコープ社を設立し、ケイタイを初めとした数々のプロダクトを手がける。現在auの外部デザイン・ディレクター。07年9月、新メディアサイト「emo-TV」を立ち上げる。同年12月には、日常の出来事をきっかけにデザインの思想やビジネスコンセプトを書きつづった「デザインの深読み」(トランスワールドジャパン刊)を著した。

>>>emoTV ムービーのココロミ

姉妹サイト