「公道で撮影したものは公開可能」という言い分
不適切な画像があれば、グーグルに報告することができる(ストリートビューヘルプ→不適切な画像を報告するをクリックして出てくる画面)
これがストリートビューの大量画像となれば、まさにストリートレベルで深刻な事態を引き起こす可能性がある。07年に公開されたアメリカでも反応は喧しく、オーストラリアの新聞は「覗き見マップ機能」だと批判した。
少なくない抗議の声を聞いても、グーグルのストリートビューについての見解に変わりはないらしい。Googleマップ日本版の担当者は、人の顔などはモザイクで隠すが、「法律的に検討した結果、公道から撮影したものであれば、基本的には公開して構わない」と説明している。
しかし、アメリカで起きた訴訟では、自分の家を「私道上」で撮影、公開されたことを原告側は問題にしたようである。次々に発掘されるストリートビュー上の話題の画像を見ると、膨大な写真のプライバシーや、撮影場所が間違いなく公道上なのかといった点を、グーグルがどれほど入念に気を配り、チェックしているのか――少なからず心配になってくる。
虎古田・純