「好きな曲をリラックスして弾いてほしい」
主催するファーストインパクトはインターネット関連事業を展開するベンチャー企業だが、ピアノ調律師を探せるサイト「ピアノ調律.net」やピアノ教室を紹介する「ピアノ教室.net」といった"ピアノ関連サイト"も運営。ネット上でピアノのプロと愛好家をマッチングするサービスを提供してきた。
同社がピアノに関連するサービスを始めたきっかけは、各サイトの運営責任者でもある新井さんの経歴にある。
新井さんは大学在学中にピアノの魅力に取り付かれ「音楽関係の仕事をしたい」と、周囲の反対を押し切り大学を中退、芸術大学に入学する。大学からピアノを始めた新井さんは周囲との実力の差を努力でカバーしなんとか卒業に漕ぎつけたが、夢であった音楽業界への就職は断念せざるをえなかった。
それから十数年、趣味としてピアノを続けていたものの、"音楽を仕事にする夢"は諦めかけていた。しかし、ビジネスサークルでファーストインパクトの布川幹博社長と出会い、自分の夢を語ったところ、新井さんの音楽への情熱に押された布川社長は、その情熱を実現する形でピアノサイトを立ち上げるに至ったのだという。
今回の「街のピアニスト・コンクール」も、ピアノ奏者と聴衆との"出会いの場"を提供することが目的だ。
「極度の緊張を伴う通常のコンクールでは見られないような、ご自分の部屋でご自分の好きな曲をリラックスして弾いている姿が見られるといいですね。すでにブログでコンテストに言及している方もいらっしゃって、関心の高さが窺われます。いまから反響が楽しみです」
と新井さんは期待をにじませる。ピアノ奏者と聴衆との架け橋になれるか、コンクールの行方が楽しみだ。