ミニノート先駆者EeePC 「二代目」もすくすくと成長

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   アップルのスマートフォン「iPhone 3G」が発売された7月11日以来、まるで人気俳優のジョニー・デップとペ・ヨンジュンが一緒に手をつないで来日したかのような大騒ぎの大歓迎会が一部で繰り広げられた。デジタル系メディアでは、週がかわっても、iPhoneの記事一色という状況だった。

   さて、そのiPhone発売と同じ日に、ASUS(アスース)のEee PC 901-Xの国内発売がひっそりと発表され、翌日から売り出されていた。インテル製の新型CPU、Atom(アトム)を使った低価格小型軽量モバイルPCのリリースラッシュが続いているが、このジャンルを切り開いた大ヒットモデルの二代目は、やや遅めの日本市場お目見えとなった。

液晶は大型化、駆動時間も8.3時間に伸びた

Eee PC 901-Xは実売59800円程度。カラーは写真の白か、黒の二択
Eee PC 901-Xは実売59800円程度。カラーは写真の白か、黒の二択

   この新Eee PCは、一時代を築いた親の七光りが頼み、といったボンクラ二世商品ではない。先代から全般に性能が向上し、健やかに成長した跡が見て取れる。

   CPUはAtomになり、液晶は7型から8.9型に大型化。バッテリーは6セルになり、駆動時間が約3.2時間から8.3時間に伸びた。

   この機種の特徴だったフラッシュメモリーのSSD(ソリッドステートディスク)も4GBから12GBに。HDDを搭載したライバル機種には100GB級の容量のものがあるが、SSDはHDDと違い、高速回転円盤などの忙しく動く可動部がないため、消費電力・発熱が少なく、故障の可能性も理論上低いとされる。モバイル向きなのだが、HDDより単価が高いので、高容量のSSDパソコンはまだ少ない。

   ただし、成長にはときに犠牲が必要になることもある。二代目Eee PCが失ったのは、約1万円(実売5万9800円程度)と、約200gの重量(重くなった)、数ミリ~センチのスリムさ。決して高い代償ではないと感じられる。

虎古田・純

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