「人間の五感すべてに訴えるような劇場を」
08年7月19日オープンする「新宿ピカデリー」。「白」を基調としたおしゃれな外観
このような「豪華空間」を作った理由について、伊東副部長は次のように話す。
「例えば、歌舞伎は歌舞伎座だからおもしろい。オペラはウィーンの劇場で見るから、ひと味違ったオペラを楽しめる。つまり、劇そのものの面白さに加えて、劇場の環境が大事なんですよ。人間の五感全てを活用して、感性に訴えるような――そういう場所を作りたいと思ったんです」
松竹の大谷信義会長も、オープンに先駆けて2008年7月17日に開かれた「完成記念内覧会」で、同じような趣旨のことを述べた。
「映画館に足を運んで、暗い空間で一緒にスクリーンを見る緊張感はひとつの楽しみです。だからこそ、劇場の存在は重要です。『新宿ピカデリー』は、できる限りの素晴らしい劇場を作っていきたいと考えております」
歌舞伎座やオペラ座のような映画館で、いつもとは一味違った、贅沢な映画鑑賞を楽しんでみてはどうだろうか?