期待外れのグーグル3D空間 「大企業病」の兆候なのか?

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グーグルらしくないミニチュアの仮想ワールド

各ユーザーの「部屋」はサイト上で検索する
各ユーザーの「部屋」はサイト上で検索する

   Livelyはブラウザー上に展開する、かなり簡素化された空間だった。実際、そのシンプルさに戸惑うほどだ。仮想空間は各ユーザーが開設する「Room」単位。各「部屋」は独立していて、グラフィック上のつながりはない。部屋を探すのは、昔ながらのやり方――ウェブサイト上で、YouTube(ユーチューブ)のビデオを探すように検索する。

   現状では、一般ユーザーはその部屋のなかに、用意されたカタログから選んだ、イージーオーダーの建物や家具を置くだけである。また各部屋のマップが狭く、10歩も歩けば壁に当たるという点も気になった。奥行きのある構造、建造物などは見られず、なんだか仮想世界のミニチュアのようだ。

   現在はBETA(テスト)版であり、今後改善される点はあるのだろう。公式サイトによれば、将来的には、ユーザーがコンテンツを制作でき、細かなカスタマイズも可能になるという。現在使用できない日本語にも対応するだろう。

   ただ、現時点では、革新的なグーグルブランドのサービスとしては完全に拍子抜け。同社の主要ジャンルのサービス・ラインナップのなかでも、オリジナリティに欠け、こじんまりとして特長に乏しい、最弱の部類と思える。

虎古田・純

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