「リタイアしたけど大成功」 東海大ル・マン参戦記

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スタートから18時間後、無念のリタイア

ピットで調整をするメンバー
ピットで調整をするメンバー

   トラブルが起き始めたのはレース開始から約10時間後。ブレーキパイプ破損によるオイル漏れが発生し、修理に時間を費やした。その後もブレーキトラブルに見舞われ、数回ピットに戻り修理を受けることになった。

   このトラブルに対応すべく学生たちは奮闘した。だが、ブレーキに気をとられてしまい他の点のチェックがおろそかになり、さらなるトラブルを招く。元日産のエンジニアで、モータースポーツの世界を熟知している林教授だったが、あえて口出しせず、学生たちに任せていたという。

「私なら5分で片付けられることでも彼らは1時間かかってしまう。でも、地獄を見ることが大切だと思っていたので、手を出さず、学生たちにまかせておいたんです。放っておくことも教育です」

   その後もトラブルと戦いながらレースを続けた東海大チームだが、レース開始から18時間後、ギアボックスに生じたトラブルで無念のリタイアとなった。186周目の終幕。優勝したアウディの381周の半分にも満たない数字であり、「惨敗」と評価する人も決して少なくはないだろう。

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