腕時計はもっとも成熟した市場
銀座のスウォッチ・グループのビル
その一方で、今ではスウォッチ・グループという存在もできている。ラグジュアリー層ではブレゲ、ブランパン、グラスヒュッテ・オリジナル、オメガ等のブランドが並び、高級時計としてロンジン、ラドー、中級価格帯ではティソ、カルバンクライン、ハミルトンと様々な価格帯を多くのブランドでグループを組むことで実現している。そして低価格帯としてスウォッチが位置づけられている。
それぞれの価格帯がそれぞれの役割を持っている。それは銀座のスウォッチ・グループのビル、ニコラス・G・ハイエック センター(設計は坂茂氏)を見れば一目瞭然だ。
腕時計はもっとも成熟した市場だと言える。このビルの中でも数千円の腕時計から1億円超までの腕時計に出会うことができる。ほぼ同じ機能ながらも、かたや手作りで職人が長い年月をかけて作り上げたもの。かたや型ひとつで様々なデザイン柄を組み込むクウォーツ。腕時計の世界はまだまだ広がってくのだろう。
坂井直樹