「傷つきやすく繊細なイメージは、香川さんしかいない」
ポン監督は、10年間引きこもり生活を続けていた主人公に、香川照之さんを抜擢した。西川美和監督の映画『ゆれる』での香川さんの熱演に惚れ込み、「傷つきやすく繊細なイメージは、香川さんしかいない」と思ったという。
そんな香川さんは、ポン監督の映画『殺人の追憶』の大ファンだったというから、この仕事は「楽しかった」の一言につきる、と熱っぽく話す。撮影中は、あこがれのポン監督に映画のことについて質問攻めだったという。
ただ、香川さんには一つ納得がいかないことがあった。「ひきこもりをやらせたら、香川さんが日本一だろう」ということで主役に抜擢されたことに、ちょっぴり困ったという。
「俺の中では、加瀬がいるだろうと思ったんですよ。でもどうやら、同じ映画に出るらしいというので、じゃあということで俺が(やることにしました)」
一方、加瀬さんは「香川さんの“ひきこもりぶり”は日本一、いや世界一です」と、香川さんの演技を褒め称えた。
映画『TOKYO!』は2008年夏、全国の劇場で公開される。