「生歌」に涙を浮かべる人も
こぶしをきかせ「海雪」を熱唱した。
そんな演歌をジェロさんは英語で「Japanese blues」と表現する。そのイメージは、
「着物の女性とスーツの男性が歌うかっこいいもの」
だという。
一方、ジェロさんというと、だぼだぼのTシャツに、キャップをかぶるというヒップホップ系のファッションがトレードマーク。演歌歌手にはない独特なスタイルだが、その点について記者から指摘されると、
「自分の好きな服を着て、演歌を歌うのがアイデンティティー」
「スーツを着て歌ったら、パロディーになってしまう」
と、きっぱりと答えていた。
デビューから4か月経ったが、今も、
「全国のCDショップやショッピングモールでプロモーションに飛び回っている」
と、地道な活動を続けている。「朝6時に起きて夜11時までは帰れない」「休みは月に1日程度」という毎日に、「ストレスもあるけど、慣れた」ようだ。
まずは初アルバムのセールスを伸ばしたいところだが、「将来的には歌詞も書いてみたい」「俳優もやってみたい」と、意欲を語った。
恋人や結婚についての質問も出たが、
「今は演歌と結婚しています」
と、演歌歌手らしい応答で、記者たちを喜ばせていた。
会場では、新曲「氷雨」とデビュー曲「海雪」を披露。聴衆は熱心に聴き入り、涙を浮かべる人も見られた。