ブラウザがちょっと面白くなってきた
Firefoxをはじめとする第三のブラウザは、総体的に「IEにない便利な機能をいち早く取り入れる」のが特徴だ。たとえばタブ機能。バージョン6までのIEはリンクを開くと新しいウィンドウが増え、たくさんのウィンドウで混乱することがある。タブ形式ならば、自分の開いているウィンドウが一目瞭然だ。
マウスジェスチャーといって、あらかじめ登録しておいたマウス操作(右ボタンを右にドラッグするなど)をブラウザの画面上ですることで、ページを閉じたり、更新するといった操作ができるものもある。またソフトの起動や、ウェブの表示が「高速」なのも売りだ。
一方、マイクロソフトもただ腕組みをして見てるわけではない。タブ機能はIE7で搭載済みだし、主立った機能は取り込んでいる。ウサギが一生懸命走っている後から、動きの鈍い大型のトロールが大股で追いかけていくような構図である。この競争の結末がどうなるのか――筆者にはわからないが、イキのよいウサギのおかげでブラウザがちょっと面白くなってきたのはたしかだ。
虎古田・純