いつも通りのアップル「機能よりデザイン」
iPhoneと見分けづらいiPod touchだが、少し小振りで軽い。
機能面に注目すると、音楽動画再生プレーヤーたるiPodに電話とネット機能を加え、Googleマップが使えるなどアプリケーション面を充実させたのがiPhoneと言えるだろう。
ただし、メールやブラウジング、アプリケーションといった機能については、筆者はデザインほどの魅力は感じなかった。国内の携帯電話はこれらの点では充実しているし、iPhoneの画面が大きくても、PCサイトを閲覧するのに必要十分とは言えない。重さは135gと携帯電話機として重量級である。
機能よりもデザインなところで、いつも通りのアップルと思わされたが、それでもiPhoneはアップル初のスマートフォン(電話のほかにネット機能やPDA的要素を持つ)的製品であり、パイオニアの薫りが漂っていたのはたしかだ。少なくとも、実用性をそいだ上で薄べったく広げておいて、さも機動的、機能的であるかのように見せかけるノートパソコンよりは、はるかに好感が持てた。
虎古田・純