富山県氷見市の名物、氷見牛(ひみうし)を使用したレトルトカレー「氷見牛カレー」が人気だ。2008年5月16日夜に放送されたTBS系の情報番組「ランキンの楽園」でギャル曽根さんが、全国47都道府県のご当地レトルトカレーの中で「一番」に選んだことがきっかけ。製造・販売する柿里(富山県砺波市)には、注文が殺到しているという。
ギャル曽根が「野菜、フルーツの旨みがマッチしたカレー」と絶賛
ギャル曽根さんが番組内で1番に選んだ「氷見牛カレー」
2年前の06年7月から販売しているという氷見牛カレーの特徴は、氷見市で飼育された牛の牛肉を使用し、大ぶりの野菜や果物がふんだんに使われていること。牛肉は、松坂牛や近江牛に匹敵する見事な霜降りだ。番組ではギャル曽根さんも
「レストランで出していたら食べに行きたい。野菜、フルーツの旨みがマッチしたカレー。ルーとお肉のバランスもとれている」
と絶賛した。
テレビの人気者に絶賛されたことで、この1個630円のカレーへの問い合わせが増えた。柿里の佐藤幸博社長によると、これまでは、おおむね1ヶ月に2000食の販売だった。しかし、番組放送後の注文急増で、1週間でおよそ1万食以上が出ているという。この突然訪れたブームについて、
「実はちょっと困っている」
と、佐藤社長は打ち明ける。
氷見牛の肉、大ぶりの野菜、果物をふんだんに使用している
もともと地元氷見を盛り上げようという目的で作ったレトルトカレーだったが、氷見牛の生産業者は12人、牛は2000頭しかいないので、需要と供給のバランスが崩れているのだ。1頭の牛からは2000食しか作れない。いまは、品薄状態の「氷見牛」を探し回っている状態という。
「今後は予約販売というかたちで、"お1人様2食"くらいに限定して販売することを考えている。1ヶ月に2000食くらいの従来のペースで販売していきたい」
と佐藤社長は話している。