中身もさることながら、容器にも力が注がれるコスメ。そんな中、美しい装飾が施されアンティークのようなコスメが登場した。一見、「宝石箱」と見紛うような見た目が「今までにない」と、話題を呼んでいる。
インドで1点1点手作りした容器
「パウダーアイシャドウ」 インド製の容器は1つ1つ異なる表情だ
「B never too busy to be beautiful」(通称「B」)は、コスメとフレグランスを展開する英ロンドン発の化粧品ブランドだ。カラフルな入浴化粧品などで若い女性に人気のラッシュが展開している。東京・新宿「ルミネエスト」内に2008年3月7日にオープンした直営店と、同ブランドのウェブサイトで販売している。
何と言っても特徴的なのが容器だ。「アイシャドウ」と「リップグロス」は、鮮やかな色のビーズがふんだんにちりばめられた容器に入っている。インドで1点1点手作りされていて、全く同じデザインのものはない。
ケースの形も様々だ。「パウダーアイシャドウ」はラウンド型、「リップグロス」はスクエア型、「リップカラー」はハート型のケースに入っている。
中身についても豊富な色が揃っている。なかでも人気なのがアイシャドウだ。ブラウンやベージュといった使いやすい色から、鮮やかな色やラメ入りのものまで全31色ある(08年5月現在)。
広報担当者によると、「グリーン、ブルー、イエローといった夏らしい色が人気だ」という。「手持ちのアイテムに、ビビッドなカラーを1色加えるだけで、印象ががらりと変わる」と、初夏に向けたメイクを提案している。
「デコり」ブームも追い風に
「ミストレスリップカラー」は水と混ぜて使用するパウダー状の口紅
「B」が海外に出店するのは、日本が初めてだ。広報担当者によると、「日本女性のコスメに対する意識が高い」と、世界に先駆けて出店が決まったようだ。
また、近年、クリスタルやビーズで携帯電話を装飾する「デコ電」のように、キラキラした小物が、若い女性だけでなく20~30歳代の女性にも幅広く人気であることが追い風となった。「容器に興味を持って来店されるお客も多い」という。
店舗での購入者数は平日が平均30~40人で、土日が60~70人だ。「初めての場合はアイシャドウを数点購入することが多い」。リピーターのなかには、数万円分をまとめ買いする人もいるという。
人気の理由は華やかな見た目だけではないようだ。
素材の安全性も重視している。動物性原材料を一切使用していないため、イギリスではベジタリアンやビーガン(純菜食主義者)らも安心して使えると定評がある。「日本でも健康面からベジタリアン化する若い女性が増えている」と、需要を見込んでいる。
「パウダーアイシャドー」は各3150円、「リップグロス」は各2940円で販売する。