「敗軍の将」東芝が新機種発売 旧型DVDで生き延びる戦略?

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"X"で「お家再興説」が根強くあるが…

「RD-S502」は新機能「DVD Burning」を利用可能。「RD-X7」は不可
「RD-S502」は新機能「DVD Burning」を利用可能。「RD-X7」は不可

   東芝は公式には「ブルーレイ搭載機はつくらない」との方針を通している。そこで根強くあるのがブルーレイ以外の新たなメディアを搭載したHDD&“X”レコーダーでお家再興を図るのではないか――という説。

   筆者の持論は「先のことはわからない」だが、それにしても、この数年内に「対ブルーレイ」の“X”が登場するというのは、ほとんど非現実的に思える。東芝が画期的な新技術を自社製レコーダーの記憶媒体に採用することは技術的には問題なくできるだろう。

   しかし、それが東芝でしか使えないのでは勝手が悪いし、流通も限られる。市販の映画ソフトへの採用なども難しいだろう。現在、すでに近所のCDショップでブルーレイの映画ソフトが買え、レンタル店での貸し出しも始まっている。東芝の新メディアが自機でのテレビ放送の録画・保存オンリーならば、消費者がどちらを選ぶかは明らかだ。

   いまからHD DVDに費やしたのと同じ時間と費用をもって、いちから“X"の進化と多数派工作に取り組んでも、その間にブルーレイの普及が(遅々としてかもしれないが)進むのである。そもそもハリウッドの映画会社も今更“X”に乗ってこないだろう。新世代DVD対決が関ヶ原の戦いなら、これの勝ち目は大坂の陣ほどに薄い。

虎古田・純

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