脚光浴びる「米国版mixi」 Facebookって何なのか?

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   先週から今週にかけては、米マイクロソフトのヤフー買収決裂のニュースがネット上を駆け巡った。両者の決裂自体は予想の範疇だったにしても、マイクロソフトがこの空騒ぎに懲りるどころか、次善の策として米SNSサイトの「Facebook」を狙っているという報道には驚いた。

   傍目には、この一連の動きはなんだか滑稽にすら見えてしまう。CNETが「最終目標はただ単に、人気の高いWeb 2.0企業のいずれかを買収することであり、それが必ずしもFacebookである必要はないのかもしれない」などと揶揄するのも頷けるというもの。

   しかし、マイクロソフトの次なる標的らしいFacebookそのものは――お笑いどころか――この数年来の新興ネット企業のなかでも群を抜く金ぴかのスター候補生。話題性ではヤフーにもグーグルにも劣らない。そこで今回はあらためて注目を浴びているFacebookを取り上げてみたい。

誕生から4年で時価総額150億ドルと評価される

じつにシンプルなFacebookのトップページ。mixiの色使いとは対照的だ
じつにシンプルなFacebookのトップページ。mixiの色使いとは対照的だ

   Facebook誕生の経緯は、米国ではすでにかなり知られた話だという。2004年、オックスフォード大学の学生だったマーク・ザッカーバーグらが学内交流を促進する目的で、学生個人の名前や顔写真を掲載したサイトを立ち上げた。学生の間で評判になるとともに対象ユーザーとサービスを拡大し、全米規模に急成長。現在のユーザーは5千万人とも6千万人とも言われる。

   もちろん、こんなネットの有望株を、何でも欲しがるシアトルの巨人が放っておくはずもない。じつは07年にFacebook株式1.6%を2億4000万ドルで取得済みだ。単純計算すれば、時価総額で150億ドルの評価になる。いくら変化の速いネットビジネス界でも、これは極めて異例なスピード出世だ。

   現在23歳のCEOザッカーバーグはたびたびマスメディアに取り上げられ、ほとんどカリスマ扱いだ。一度テレビインタビューを見たことがある。俺はすべてわかっているが、メディアは何ひとつわかってないとでも言いたげな自信に溢れた態度は、かつて六本木ヒルズで働いていた"時代の寵児"に少し似ていた。フォーブス誌によれば推定資産額は約15億ドル。「史上最年少のビリオネア」である

虎古田・純

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