SEAMOが歌う親孝行 「1秒でも長く生きる事」

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『MOTHER』
SEAMO/2008年5月7日発売/シングル
初回生産限定盤[CD+DVD]BVCR-19119  1575円
通常盤[CD]BVCR-19118 1050円
BMG JAPAN


   「父の日」というのは、「それなに? 一体何時よ?」というくらいのものだが、「母の日」というものは、これはまた幾つになっても忘れられない日だ。自分の誕生日と同じ様に覚えている。一体何時頃から「母の日」はあったのか?

   少なくとも日本では戦後から始まったのだろうとは思うが、その起源はイギリス、アメリカと諸説ある。カーネーションの花を贈るという習慣は、20世紀初頭にアメリカで始まったといわれる。

   なぜ人々の心に深く刻まれる「親」は、父ではなく母なのだろう? そのことを思い知るためには、自分が親になることが早道。父親は子どもとの間に距離がある。これは外に出て働くという父親の日常を考えれば、すぐ分かることだ。ところが母と子の間にはこの距離がない。

   無条件に子に注ぐ愛は、父も母も同じなのだが、この距離感の差が子どもにとっては微妙な差になるのだ。よく父の愛と母の愛を「山より高い父の愛、海より深い母の愛」と表現するが、海という言葉には包み込まれるような安堵感があるが、山はむしろ峻厳で突き放されるような印象がある。上手い例えではないか! どちらがいいとは言えないのだが、子どもの心に深く刻まれるのは、やはり母の愛に分があるように思う。

   筆者の父は既になくなったが、生前こんなことを言っていた。「母の心ほど偉大なものはない。母の心に応えるために生きることが、自分の人生だった」。母の無償の愛に如何に応えるかは、個々に違うだろうが、母の愛と同じように、人々に無償の愛を分け与えるという生き方を選ぶ人もいる。それも母の愛に応える生き方の一つだろう。「母の日」は、毎年5月の第2日曜日ということになっている。今年は5月11日。

   先々週の大橋卓弥(fromスキマスイッチ)のニューシングルの項でも触れたが、SEAMOが「MOTHER」というシングルを発表した。SEAMOの母への思いが詰まっている。

   「子供に先立たれる程 辛い事」はないと母の心を歌い、「たった1秒でも あなたより長く生きる事」が親孝行だと歌う。

   SEAMOの歌うこのフレーズに、いたく胸がざわついた。これに勝る親孝行はないのだ! SEAMOという男に、しばらく耳を傾けたままになりそうだ。


【MOTHER  収録曲】

1.MOTHER
*TBS 系TV「ランク王国」4・5月度オープニングテーマ
2.funky teacher
  *カートゥーン・ネットワーク「クラス・オブ・ミュージック!」エンディングテーマ
3.素直になりたい feat. AKIKO WADA
4.MOTHER(instrumental)
5.funky teacher(instrumental)
6.素直になりたい(instrumental)

*カーネーションをデザインした、1.SEAMOオリジナル肩たたき券(5枚綴り)封入2.写真が飾れるフォトスタンドデザイン 3.手紙が書けるメッセージボード仕様 4.CDポップアップ仕様のギフトパッケージ仕様盤も同時発売されている。

加藤普



◆加藤 普(かとう・あきら)プロフィール
1949年島根県生まれ。早稲田大学中退。フリーランスのライター・編集者として多くの出版物の創刊・制作に関わる。70〜80年代の代表的音楽誌・ロッキンFの創刊メンバー&副編、編集長代行。現在、新星堂フリーペーパー・DROPSのチーフ・ライター&エディター。

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