スピードを追い求める「孤高のドライバー」向きのクルマ?
日産本社ギャラリーに飾られたGT-Rは人気者
ゼンキチ 「後部座席の乗り心地とかはどうだった?」
コウタ 「GT-Rは、思ったよりも足がしなやかだったね。もっとガチガチなものを想像していたので、ちょっとびっくりした。もちろん普通の乗用車に比べたら固いほうだと思うけど」
ゼンキチ 「街乗りも十分こなせるレベルだったね。でも後席は頭上とかちょっと辛かったんじゃない?」
コウタ 「どうしてもリアウインドーのあたりで頭がつかえてしまう。成人男子にはかなり窮屈だと思う。やはり2シーターのクルマと割り切るべきじゃないかなぁ」
ゼンキチ 「後席に乗り込むまでもちょっと大変そうだったしね」
コウタ 「乗り降りが簡単とは、とてもじゃないけどいえないよ」
ゼンキチ 「ところで、GT-Rってどういう人が買うんだろうね? スタッフの人は『40代~50代が購買層の中心』って言ってたけれど、わかる気がする。彼女と乗るデートカーではなく、スピードを追い求める孤高のドライバーが乗る車って感じがした」
コウタ 「でもこのクルマのコンセプトって、よく分からないところもある。日産の人は『誰でも安全に運転できるクルマですよ』と自慢しながら、その一方で『素人は高速に乗せられない』なんて言っていた。車内の設備にしても、後席は2つあるのにカップホルダーは1個だけとか、不思議な部分も少なくなかったな」
ゼンキチ 「ただ、動力性能は文句なしにすごかった。それは街乗りだけでも十分わかる」
コウタ 「その点は異論ないね」
ゼンキチ 「実際に乗ってみたら、GT-Rは確かにすごい車だった。サーキットで思い切り走ってみたいなとも思った。けれど、欲しいかというとそうでもない。なんていうか、色っぽさが感じられないんだよね」
コウタ 「同感。加速やDCTなど、物理的に"すごい"ところはたくさんあったけれど、いまひとつ感情に訴えかけてこない。でもこれは、人によって評価が分かれるところだと思うけどね」
ゼンキチ 「GT-Rは、スーパーカーでもプレミアムカーでも、またデートカーでもない不思議な立ち位置のクルマ。そんな印象が残った試乗会だったよ」