フランスの最高級ブランド「エルメス」仕様のヘリコプターが、個人や法人向けに販売されることになった。1機あたり約10億円という超高額な商品だ。さらに3億円のスポーツカーも販売して、庶民のため息をさそっている。
ヘリのシートには最高級レザーを使用
「エルメス」仕様のヘリコプター
(C)Hermes - Vincent Lappartient
エルメスのヘリは、世界大手の仏ヘリメーカー「ユーロコプター」とのコラボレーションで実現。内装と外装をエルメスが担当した。2008年4月12日には、東京都港区のフランス大使館で発表会が行われた。
外装はブランドのテーマカラーである白とこげ茶を基調に、オレンジのリボンをデザインした。シートにはエルメスの最高級レザーを使用。カーペットなどのファブリックもエルメスのものを使った。機内にはDVDモニターを搭載し、シャンパンなどのドリンクが飲める冷蔵庫も設置した。
「馬具工房から始まったエルメスにとって、旅は創業時からのテーマ。今回、ヘリコプターという現代的な手段と出会い、プライベートで快適な旅を提案する」(エルメスジャポン広報担当者)
日本での販売窓口となるユーロコプター子会社のユーロヘリ(東京都港区)によると、生産数は年間5、6機程度となる。同様の機種は年間で120機生産されているが、エルメスタイプは通常の生産ラインとは異なるため、製造数が限定されるという。
限定ということもあり、価格は相場よりも高めで、9億円から10億円を予定している。同社広報担当者によると日本国内での契約はまだないが、法人からの需要があると見ている。
「欧米から派生して日本企業の間でも、VIP用のヘリコプターを所有する傾向にあり、マーケットが成長している。今後もブランドとコラボレーションしたヘリコプターや、自家用ジェット機が増えるのではないか」