新型電子マネーは「後払いタイプ」 一見便利そうでも「使えない」理由

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ポストペイ型電子マネーのメリットは?

   では、クレジットカードにたいしては、どんなメリットがあるのか。簡単に言えば、クレジットカードの使い道が増える――ということだろう。VISA/MASTER/JCBなどのクレジットカードは使えないが、ポストペイ対応という店で間接的なクレジット購入が可能になる。

   ところが、ポストペイを導入するような(電子マネーに熱心な)小売店では、大抵他の電子マネーやクレジットカードもサインレスで使えるものだ。「現金以外ではQUICPayやiDのみ使えます」などという店は、まだ見たことがない。

   ケータイにアプリを入れれば、ケータイがクレジットカード代わりに――。しかし、VISA/MASTERなどとは「加盟店」のケタが違う。またiDの場合はNTTドコモが主体のため、同社の携帯電話しか使えないのが不便である(QUICPayは各キャリア可能)。

   そもそもクレジットカードがないとポストペイ型決済は利用できないわけだが、使えるカードも限定され、その数は多いとは言えない。手持ちのカードが対応してなければ、新たにクレジットカードを取得しなければならない。筆者自身はたまたまiD対応のクレジットカードを持っていたため、iD搭載カードに切り替えてみたが、試しに数回使っただけで休眠状態となっている。

   チャージ不要の「便利さ」と裏腹のわかりにくさ、使いづらさがあり、先行サービスとくらべて、あえて積極的に導入、使用するほどのメリットを実感できないのが現状だと筆者は思うがどうだろうか。

虎古田・純

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