お墓の悩みに答える「なんでも相談室」も
こうした流れに旧来の石屋さんを中心とする業界団体も対抗策を打ち出している。日本石材産業協会の杉本浄司事務局長は語る。
「お墓参りには、子供の情操教育や一族の集まる場を提供する、といった効果もあります。ただ、田舎の古くなったお墓を、今住んでいるところに移す『改葬問題』や、誰がお墓を継ぐのかという『承継問題』などはあります。昔であれば地元のお寺や親族などに相談できたのですが、最近では相談できるところがないというのも事実です。
日本石材産業協会では、4月に全国7か所の会場で『全国お墓なんでも相談室』を開催します。お墓や宗教について正しい知識を持っていると協会が認定した『お墓ディレクター(1級取得者)』がお墓の悩みにお答えしていきます」
お参りできるときには本物のお墓に行って、普段はネットで故人を偲ぶ――アナログとデジタルを融合させたこんなお墓参りが、将来は当たり前になるのかもしれない。