お墓参りも「ネット」の時代 携帯サイトで故人を偲ぶ

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ネットでバーチャルな「お墓参り」

   携帯電話を使うわけではないが、墓地に行かなくてもお墓参りできるサービス自体は、すでに登場している。アイキャン(東京都日野市)が展開している「ネットお墓参り」だ。

   実際の墓石の写真や故人の戒名、生前の趣味などの情報を登録し、ネット上に「バーチャルなお墓」をたてる。墓石の写真を用意できない場合には、用意されている数種類のサンプルから選べる仕組み。別途オプションで、生前の歌声や会話など故人の「音声」も登録できる。

   お墓がインターネット上にあるので、世界中からいつでもお参りできるのが特徴だ。本物のお墓参りのように、柄杓(ひしゃく)を使って墓石に水をかけたり、マウスを使って花や酒、線香などを供えたりできる。線香からは煙が立ち上り、さらにはお経をあげることもできるなど、かなり凝った仕様になっている。

   気になる費用は、登録料が3150円(初年度のみ)で、年会費は2100円。今のところ、キャンペーン期間中で登録料・年会費ともに無料だ。2008年3月現在、200件近い登録があるという。

「最近では高齢化や核家族化が進んでいて、たとえば『東京に住んでいるので地方のお墓にお参りにいけない』といった方も多くいらっしゃいます。また、最近では散骨などをされてお墓がない方も増えていますが、そういった方のご利用もあるようです。お墓参りに行きたいけれど行けない方の心の慰みになれば……」

と同社の担当者は語る。
   故人を偲びたいが実際にはお墓参りに行けない人をターゲットにしているとのことで、アメリカ留学中の孫娘が亡き祖父の命日に「お墓参り」したこともあったという。

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