若者のクルマ離れは本当か?
「若」対「壮」激論!クルマ談義(1)

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「クルマ漫画やレーシングゲームで満足してしまう」

運転の喜びを追求したスポーツカー「ロータス・ヨーロッパ 225」
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☆壮   それも一理あるね。じゃあ都市部で若者のクルマ離れが進むのはなぜなの? コストが高くつくってことか?

★若   駐車場代がバカ高いし、税金、保険、ガソリン代などの維持費を考えると、手を出しにくいのは事実ですね。それに、クルマの必要性も薄れました。スキーに行きたければ深夜バスがあるし、旅行に行くなら電車もありますから。

☆壮   でも、公共輸送機関と違って、クルマは自分たちだけの空間だから濃密な人間関係が可能だし、行く先も思いのままだよ。

★若   昔はクルマという密室空間をともにすることに大きな意味があったと思うんです。でも、今は携帯電話でいつでも会話できるし、mixiなどのSNSで仲間と情報も共有できます。クルマは必需品とは言えなくなっていますね。

☆壮   それって、会話であっても、面と向かってする"対話"ではないよね。情報の共有ではあっても"体験"ではないよね。ヴァーチャルな代替行為にすぎないじゃないか。

★若   それは言えます。実はクルマの運転にしても同じことで、『頭文字D』や『湾岸ミッドナイト』といったクルマ漫画を読んだり、プレステの『グランツーリスモ』のようなゲームをしたりすることで、満足しちゃう部分があるかもしれません。

☆壮   漫画やゲームでクルマや運転の面白さを知ったら、次はホンモノのクルマを運転したくなるのが道理ではないの? なぜ疑似体験で満足してしまうんだろう。

★若   僕の場合は、免許を取って実際にクルマを運転したら、とてもゲームでは満足できなくなって、今はほとんどやってませんけどね。

☆壮   それが健全だし、当たり前だと思うけどなあ。

★若   ただ、最近は運転免許を取る目的も変わりつつあります。就職活動でエントリーシートの「資格」欄に書くためとか、身分証明に便利だから、という若者が増えている。必ずしも運転するために取るわけではないんです。

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