1970年代に大ブームを巻き起こした国民的ヒット曲「およげ!たいやきくん」が2008年3月5日、再び発売された。33年ぶりの復活だ。それにあわせるかのように、巷では、七輪で食べるたい焼きや羽根がついたたい焼きなど、ユニークな「たいやきくん」が続々、登場している。
焼肉屋で食べる「炙れ!たいやき君」
牛角のたい焼きは炙って食べる!
「炙(あぶ)れ!たいやき君」という面白い名前のたい焼きを始めたのは、焼肉チェーン店「牛角」を展開するレインズインターナショナル(東京都港区)だ。
焼肉を食べたあとに楽しむデザートのメニューに、たい焼きを加えている。小ぶりのたい焼きを七厘で炙り、最後の仕上げとして食べる。生クリームをたっぷりつけて頬ばると美味しいという。
たい焼きをメニューに加えた狙いは、女性客の獲得にある。もともと力を入れているデザート部門のバリエーションを増やすため、昨今のレトロブームも念頭において、たい焼きをデザートに追加した。
女性客を引きつけるために、さまざまな工夫をこらす。
「屋台で売っているたい焼きより小ぶりに仕上げ、女性や子供も食べやすくしました。女性は小さいものが好きだし、大きなたい焼きだと、かぶりつくには女性には少し抵抗がありますからね」
と担当者は語る。七輪で炙るアイデアについても、
「普通は炙らないものを炙り、何でもないフツーのたい焼きを『スペシャル』なものに仕立てた」
こちらも好奇心旺盛な女性客を想定したアイデアだ。売れ行きは上々で、いまや、牛角のデザートの人気メニューベスト3の地位を確保している。