世界各地の犬や猫の表情を撮り続ける写真家・新美敬子さんの写真展「世界の犬と猫・愛(LOVE)ストーリー」が2008年2月8日から28日まで、東京・丸の内の丸ビルと新丸ビルで開かれる。見る者を思わず笑顔にさせる愛らしい写真の数々。新美さんによれば「犬や猫が喜ぶ写真」を撮るコツがあるのだという。
「暑い国の犬はいつも寝ている」
(C)新美敬子
「キスしてね」。ネコのカップル
今回展示されるのは、日本、ブータン、香港、ポルトガル、ウズベキスタンなど世界30か国で撮影した猫や犬のカップルの写真計75点。じゃれあう猫のカップルや頬を寄せ合う犬のカップルなど、犬や猫の「愛」を捉えた作品が並ぶ。
そのような微笑ましい犬や猫の素顔を畳一畳分に引き伸ばした大きな写真で見せる。なかには大きさが二畳分の巨大な写真もあるという。
世界各国を旅しながら写真を撮り続けてきた新美さんは、
「暑い国の犬はいつも寝ているとか、管理の強い国では猫も管理されているなど、国により犬や猫の表情はさまざまです。でもどの国でも、飼い主が犬や猫へ注ぐまなざしは暖かく、愛情にあふれています。そこは共通していますね」
と語る。
「犬と猫がよろこぶ写真の撮り方」とは?
(C)新美敬子
まったりくつろぐ仲良しネコ
今回の写真展では、2月9日に新美さんのサイン会があるほか、23日には「犬と猫がよろこぶ写真の撮り方」と題したワークショップが開かれる。
「犬と猫がよろこぶ写真」を撮るにはどうすればいいのか? そのコツについて、新美さんは「被写体である犬や猫をほめること」と「彼らと同じ目線でファインダーをのぞくこと」が大事だと強調する。
「人間の赤ちゃんも上から見下ろすのでなく、赤ちゃんと同じ目線なら、『パパなにやってるの?』と赤ちゃんが寄ってくるでしょ」
つまり、どれだけ被写体の気持ちと一体となり、被写体が喜んでくれるかが重要なのだという。そして、犬と猫では、撮りかたも微妙に異なるそうだ。
「犬はどうしても自分のボスがほしいから主人につかえる。猫は自分がボスだから、マイペース。そういう性格をふまえれば、猫はほめればよく撮れる。犬は飼い主に許可をとるといい」
と新美さんはコツを教えてくれた。
新美さんが伝授する「犬と猫がよろこぶ写真の撮り方」は、彼女の同名のブログでも読むことができる。こちらはアクセスが1日に3000を越す人気ブログだ。ワークショップに行けない人には、ブログをのぞいてみることをオススメしたい。
「人間同士のコミュニケーションを深めるきっかけに」
写真展が開催される2月8日~28日は、バレンタイン気分が高まる時期だ。会場にも、多くのカップルや家族連れが訪れることが予想される。
展覧会のテーマは「愛(LOVE)ストーリー」。新美さんも、
「犬や猫の愛らしい写真をきっかけに、愛する人とのコミュニケーションを深めるきっかけになれば」
と期待している。