「本当にここに座っていいの?」と思わせる愉快さ
東京タワーと同じトラス構造になっている
骨だけにした厚さ2ミリのアルミ板を折り曲げる(曲げることによって強度が増す)。こうしてできた18個のパーツをリベットで組み合わせる。結果としてできたトラス構造がさらに強度を生み出す。重さ2.9キロ。パソコンより軽い。
確かにこれは構造体の集合で、理屈によって作られている。しかし軽みを感じる。実際軽いのだが、それ以上に軽みがある。僕がすぐに思い出したのは倉俣史朗のHow High The Moonだ。こちらはアルミではなくスチールメッシュなので、実際の重さはそれなりにある。しかし見た印象の軽さはORIGAMIより上かもしれない。
そしてどちらも、本当にここに座っていいの?と思わせる愉快さがある。座ってみるとわかるのだが、どちらもその構造自体がクッションの効果を持っているので、心地いい。金属の堅さは感じない。これはちょっとした驚きだ。
坂井直樹