「ORIGAMI」という名前の不思議なイス

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「本当にここに座っていいの?」と思わせる愉快さ

東京タワーと同じトラス構造になっている
東京タワーと同じトラス構造になっている

   骨だけにした厚さ2ミリのアルミ板を折り曲げる(曲げることによって強度が増す)。こうしてできた18個のパーツをリベットで組み合わせる。結果としてできたトラス構造がさらに強度を生み出す。重さ2.9キロ。パソコンより軽い。

   確かにこれは構造体の集合で、理屈によって作られている。しかし軽みを感じる。実際軽いのだが、それ以上に軽みがある。僕がすぐに思い出したのは倉俣史朗のHow High The Moonだ。こちらはアルミではなくスチールメッシュなので、実際の重さはそれなりにある。しかし見た印象の軽さはORIGAMIより上かもしれない。

   そしてどちらも、本当にここに座っていいの?と思わせる愉快さがある。座ってみるとわかるのだが、どちらもその構造自体がクッションの効果を持っているので、心地いい。金属の堅さは感じない。これはちょっとした驚きだ。

坂井直樹




◆坂井 直樹 プロフィール

坂井直樹氏
ウォーターデザインスコープ代表/コンセプター。1947年京都市出身。京都市芸術大学デザイン科入学後、渡米。サンフランシスコでTattoo Companyを設立。ヒッピー達とTattooT-shirtを売り、大当たりする。帰国後、ウォータースタジオを設立し、日産「Be-1」「PAO」のヒット商品を世に送りだし、フューチャーレトロブームを創出した。2004年デザイン会社、ウォーターデザインスコープ社を設立し、ケイタイを初めとした数々のプロダクトを手がける。現在auの外部デザイン・ディレクター。07年9月、新メディアサイト「emo-TV」を立ち上げる。同年12月には、日常の出来事をきっかけにデザインの思想やビジネスコンセプトを書きつづった「デザインの深読み」(トランスワールドジャパン刊)を著した。

>>>ムービーのこころみ「emo-Tv」


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