「世界最薄」新型マックブック ユーザーのメリットも「薄かった」

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

ジョブズは未来志向をアピールするが…

新マックブックのライバル、ソニーの「VAIO VGN-G2KAN」。厚さの違いは約6mm
新マックブックのライバル、ソニーの「VAIO VGN-G2KAN」。厚さの違いは約6mm

   ここでジョブズの言い分を聞いてみよう。光学ドライブを搭載しなかったのは、「もはや不要」というメッセージなのだそうだ。筆者も、将来的にはそういう方向かもしれない、と先週書いたところだ。

   だが、光学ドライブに限らず、マックブック・エアから消えた多くは、現時点で切り捨てるには早すぎるモノばかり。搭載しなかったのか、できなかったのか。「世界最薄」のために、ユーザーが高価な代償を払わされたような気がしてならない。

   「未来志向」のメッセージを発信するならば、もっと他のポイントがなかったか――とも思う。たとえば、約12万円の追加料金で選択できる(フラッシュメモリー)SSD(ソリッド・ステート・ディスク)を標準採用したのなら、あとのパーツやインターフェイスが貧弱で、少々筐体が厚くても、筆者としては納得できたのだが…。

   モバイル機器が薄くなることに文句はない。けれど、そのためにユーザーの利便性までゴッソリと削られてしまったのでは意味がない。新マックブックは、まるでペラペラに切ったマグロの刺身のように、旨味の少ないパソコンである。

虎古田・純

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